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2007年07月05日(木)

改正減価償却制度とキャッシュフロー経営

改正減価償却制度とキャッシュフロー経営


 平成19年度税制改正を受け、中心的な償却方法として、①旧定額法、②旧定率法、③新定額法、④新定率法が4方法が混在する状態となりました。旧・新償却方法については、平成19年4月1日を境に自動的に決定され選択の余地はありませんが、定額・定率については従来通り事業者の選択が可能です。

 ここで、4つの償却方法の影響をキャッシュフローの面から検討してみたいと思います。
 図表5は、各方法を採用した場合の累計償却率を示しています。償却方法の違いによる影響は償却途中で確認することができます。5年目期末時点をピックアップしますと、新定額法はちょうど半分の50%であるのに対し、新定率法はすでに76%まで償却済みとなっており、改めて定率法の方が早期償却に資することが分かります。さらに、税効果を通じたキャッシュフローへの影響は、対象減価償却資産の取得価額と償却率の差から計算されます。取得価額1,000万円の資産を購入した場合の5年目までのキャッシュフローの差は104万円にもなります。
<1000万円×(76%-50%)×法人税等税率40%=104万円>

 以上のように、減価償却資産の早期費用化はキャッシュフロー経営に有効です。しかし、逆をいえば未償却残高の早期減少といえることから、減価償却資産を売却処分したタイミングでは、損益計算上、大きな「資産売却益」が計上されることになります。特に、耐久性に優れ、希少価値が認められる資産であるような場合、税務上の簿価を超えた市場価値が見い出される可能性がありますので、売却年度に向けて相対経費を創出するなど法人税等の対策が必要です。とはいえ、資産売却そのものはキャッシュフローの増加となりますので、計画的に行えば問題はありません。

 一方、赤字の会社など、減価償却費を大きくしたくない場合には、「減価償却資産の償却方法の変更承認申請書」を提出して、定率法から定額法への変更を検討することも必要かと考えられます。

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