常総市の地域バーチャルタウン(事業者情報):常総アッとタウン

公認会計士・税理士 萩谷孝男事務所

QR-Code
最新情報 rss

2024年11月28日(木)

前期の営業キャッシュフローがプラスで、今季がマイナスになったからといって悪いとはいえない?

税理士の先生方、こんな経験はありませんか?
 前期の営業キャッシュフローがプラスで、今期がマイナスになった時、「業績が悪化した」と即断してしまうことです。しかし、これは必ずしも正しい判断とは限りません。 営業キャッシュフローの構造を紐解くと、実は2つの要素から成り立っていることがわかります。「税引後損益+減価償却費戻し」と「売掛金・在庫・買掛金等の取引条件」です。
 この2つの要素の関係性を理解することが、真の財務状況を把握する鍵となります。

 例えば、前期の営業キャッシュフローがプラスだったケースを考えてみましょう。一見好調に見えますが、その内訳を見ると、実は「税引後損益+減価償却費戻し」がトントンで、プラスの要因が取引条件の変動にあったということもあり得るのです

1.キャッシュフロー分析の落とし穴
 ここで注意すべきは、「売掛金・在庫・買掛金等の取引条件」の変動が「税引後損益+減価償却費戻し」より大きくぶれる場合です。このような状況では、単純なキャッシュフローの型分析では正確な結果が得られないことがあります。
 では、どのようにアプローチすべきでしょうか?答えは、営業キャッシュフローの分析において、「税引後損益+減価償却費戻し」に重点を置くことです。一方で、「売掛金・在庫・買掛金等の取引条件」は判断を迷わせる要因となり得ることを認識しておく必要があります

2.真の財務状況を見抜くには
 このように、キャッシュフロー経営の真髄は、単純な数字の増減だけでなく、その背後にある構造を理解することにあります。前期と今期の数字を比較する際も、表面的な増減だけでなく、その内訳と要因を丁寧に分析することが重要です。キャッシュフローの「見える化」は、このような複雑な要素を考慮し、真の財務状況を把握するための強力な方法です。

公認会計士・税理士 萩谷孝男事務所

〒 303-0031 茨城県常総市水海道山田町4567番地

関東鉄道水海道駅から徒歩5分
営業日は土日・祭日を除く朝9時から夕方6時まで

駐車場あり

TEL 0297-22-2357  FAX 0297-22-2359