公認会計士・税理士　萩谷孝男事務所

営業キャッシュフローを良くするためのチェック項目は
1. 税引後利益を増やす
　キャッシュフローの質を高めるため、税引後の利益を最大化する工夫が必要です。
そのためには、節税対策を検討しつつ、売上増加やコスト削減を図って実際の利益を確保しましょう。
2. 減価償却費と投資キャッシュフローのバランス
　設備投資を行う際には、減価償却費と投資額のバランスを見て、キャッシュフローに無理が生じないようにします。
　銀行借入が必要な投資が必要な場合には、長期的な支出計画を立て、無理のない範囲で行うことを心がけましょう。
3. 基本は売上の向上です（売上は「単価×数量×購買頻度」で決まる）。
　売上を増加させるためには、「商品単価を上げる」「販売数量を増やす」「顧客の購買頻度を高める」という3つの視点で見直しましょう。
　小さな改善が積み重なると、営業キャッシュフローを効果的に向上させることができます。
4. 変動費は可能な範囲で単価の引き下げをする
　変動費（仕入れや材料費・外注費など）の単価を下げることで、売上総利益を増やすことが可能です。
　長い付き合いの取引先には放っておくと油断が生ずるので、定期的な交渉や代替材の検討など、変動費の削減に向けた努力を継続しましょう。
5. 従業員給与は減らさずに労働分配率を上げる
　従業員の給与は減らすのではなく、売上高や利益に対する労働分配率を意識して、効率よく利益を上げて支払う仕組みを整えましょう。
　従業員のモチベーションも維持しながら、営業キャッシュフローを改善することが可能です。
6. その他の固定費は計画的な支払
　固定費（家賃や保険料など）は、計画的に支払うことでキャッシュフローへの負担を平準化させましょう。交際費は必要なものと削減できるものを分けて管理しましょう。
　また、支出スケジュールを見直し、資金繰りが滞らないよう調整することが大切です。